宮崎駿氏の最高傑作かもしれない。
今日は、宮崎駿氏の”風立ちぬ”を見て参りました。
一言で言えば、宮崎さんの最高傑作かもしれません。個人的にはそう見ました。
なぜ、今までにない実在の人物(堀越二郎氏と堀辰雄氏)をモチーフに原作を書いたのか。
それほどに、現状がせっぱ詰まった状態だと認識してるのでは。
改憲反対を公言しなければならないほどにね。
零戦の設計士である堀越氏を持ってきたのは、設計士・エンジニアは良いものを作るのが命題であり、夢である。その成果物をどう使うかは国をコントロールする政治家・政府の命題。
それを誤ればどうなるかは明々白々。主人公を純粋に描けば描くほどそれは際だつよな。
また、主人公と奥さんとの純愛を描き、周りの人がどれもいい人に描いて悲恋にしてるのは、市井の人たちは賢明に誠実に生きているが、時勢により一気に不幸になる。1万人戦死すれば、1万の家族、それ以上の人が不幸になることを政府は肝に銘じるべき。
威勢の良いことを言うやつはどれほどの覚悟があるのか。何万の人の幸・不幸を賭に出来る資格が有るのか肝に銘じるべきだと言っている様な気がする。
”愛国者が一番はじめに国を売る”と言う、格言が有るよ。
ま、コナンや風の谷のナウシカ以来一貫してそうだけど、それをより一層踏み込んで、それでいてエンターテーメントとして美しくまとめているのは歴史に残る名監督だと再認識できた映画でした。
そう、この映画は宮崎氏の遺言のような気がする。
そうとは言わず、ずっと良い映画を作って欲しいと思います。
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